if you have an idea and i have an idea and we exchange these ideas,
then each of us will have two ideas.

BLOG

CMSを利用するかどうかは、新規サイト立ち上げ・リニューアル時に最初に決めることになりますが、運用方針や予算、事業内容によって、おすすめできる場合とそうでない場合があります。今回は、CMSの基礎知識と導入するメリット・デメリットなどについて解説していきます。

  1. そもそもCMSって何?
  2. CMSの種類と特徴
  3. CMSのメリットとデメリット
  4. CMSが適しているサイトと適さないサイト
  5. まとめ
  1. そもそもCMSって何?|神戸市のWEBデザイン・ORDERweb|オーダーウェブ

    そもそもCMSって何?

    CMSとは、Content Management System(コンテンツマネジメントシステム)を略したもので、HTMLやCSSなどのプログラミングの技術が無くても、Webサイトを構成するコンテンツ(テキストや画像、プログラムなど)の作成や編集、公開や保存を一括管理できるシステムになります。
    このシステムのおかげで、制作側は楽にホームページが作れるようになりましたし、ユーザー側でも簡単に内容を更新できるようになりました。制作会社に頼まず自身で作る場合でも、通常のHTMLで制作するより圧倒的にハードルは低くなりましたし、ネット検索でもCMSを勧めている制作会社は山のようにあります。

    ただし、実際には「簡単に作れる・更新できる」だけな所に注意が必要です。
    自身で作ろうと思っている場合はもちろんですが、制作会社にお願いする場合でも、間違いなく勉強することが必要になります。何も知らない方が制作会社に丸投げすると、メリットもないのに余計に費用が掛かってしまうケースや、安く作れたけど効果が見込めないようなサイトができあがります。
    特に格安ホームぺージは、ほとんどがこのCMSで作られています。知識がない方が格安ホームページを利用するのは本気でおすすめしません…。格安ホームページ制作については別記事にしてありますので、気になる方は下記よりご参照ください。

    格安ホームページ制作で失敗しやすいのは理由がある|神戸市のWEBデザイン・ORDERweb|オーダーウェブ
    格安ホームページ制作で失敗しやすいのは理由がある
    リスクを理解したうえで利用する事を検討しないと「失敗してしまう」可能性が非常に高くなります。

    ともあれ、Webサイトの制作と運用は想像するより複雑ですので、本気でサイト運用を考えているのであれば、CMSの役割を理解して使いどころを見極めることが大切です。
    CMSを上手に使えば非常に有用なのは間違いありませんので、ご自身のサイトを運用する目的と、CMSを利用する目的が合致しているか?を比較してみてください。まずは簡単にCMSの基礎から解説していきます。

    CMSは構築を分業するために生まれたもの

    Webサイトを作るには、デザインからサイト全体の設計、コーディングから文章の作成まで、様々な役割が絡んできます。これらを全て1人で行う制作会社は少なく、それぞれ担当に割り振られます。デザインするのはデザイナーで、コーディングするのはコーダー。文章を書くのはライターで、全てのディレクションを行うのがディレクターなどですね。
    ですが、この人達全員が自分の作ったものをホームページに実装できるわけではないんです。
    デザイナーはデザインを作りますが、ホームページへの実装はコーダーが行います。ライターが執筆したものもコーダーが実装しますし、軽微な修正から大幅な改善なども全てコーダーが行うことになってしまいます。ですが、これだとコーダーの負担が大きくなり過ぎてしまいますし、内容が全て正確に伝わるとも限りません。
    そこで、デザイナーはデザインを。ライターは構成やライティングを。ディレクターは全体の設計や修正など、それぞれが自分の作業を簡単にホームページに対して実装できるようにしたのが「CMS」というわけです。詳しく話すとキリがなくなるのでザックリになりましたが、厳密にいえば「サイト作りを効率化」したものなんですね。

    ホームページを作るだけならただの高額な名刺と同じですので、しっかりと運用して集客していこうと思うと「SEOを意識した丁寧なコンテンツを継続的に作っていく」ことが重要です。SEOを意識したコンテンツ作りは別記事にしてありますので、気になる方は下記よりご参照ください。

    サイト運用には欠かせないSEOを意識したコンテンツ作り|神戸市のWEBデザイン・ORDERweb|オーダーウェブ
    サイト運用には欠かせないSEOを意識したコンテンツ作り
    しっかりとSEOを意識してコンテンツを制作することで、内部のSEO対策の水準を上げることができます。

    ホームページを作る事や更新することは簡単にできても、コンテンツの内容やマーケティングは自身で行わないといけません。格安ホームページ制作会社が、ここまで考えて制作するはずもありませんし、仮に制作する場合は高確率で追加費用が発生します。
    じゃあ結局「CMS」は使えないのか?となってしまいますが、そんな事はありません。実際にホームページを作る事のハードルは下がりましたし、サイトの運用方針とCMSが持つメリットが合致しているなら、十分に検討の余地はあります。ここからCMSの種類や特徴、メリットやデメリットも解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

  2. CMSの種類と特徴|神戸市のWEBデザイン・ORDERweb|オーダーウェブ

    CMSの種類と特徴

    CMSは世界に数百以上あると言われています。最終的にはご自身の使いたい機能やデザイン、運用方針によって変わってしまいますが、まずは基本となる種類と特徴を踏まえて、どのCMSを利用するか検討していきましょう。

    • オープンソース型CMS

      こちらはwebサイトを構築・更新するソースコードが公開されているものが多く、個人利用・商用利用に関わらず改変・頒布を行うことができます。ただしOSSライセンスによっては規約を設けている場合もあるので、かならず確認するようにしましょう。
      日本だけでなく、世界でもオープンソース型CMSは多く使われていますので、拡張機能の追加などが容易にできるメリットがあります。サポート対応はありませんので、使い方やカスタマイズ、トラブルが起きた際の対応などは、ご自身で行う必要があります。

    • パッケージ型CMS

      こちらはソフトウェアベンダーが開発したライセンスを購入することで利用できるCMSになります。オープンソース型CMSとは違い、使い方のマニュアルや構築・更新・トラブルなどのサポート対応が用意されていますので、安心して利用することができます。
      ただし、導入の契約やライセンス費用、保守サポート費用など、ランニングコストが掛かります。導入コストが数百万程度になることもあるので、十分に検討したうえで利用することをおすすめします。

    • クラウド型CMS

      こちらはインターネット経由で利用するCMSになります。クラウドサービス事業者がCMSのサーバーを管理するため、サーバーやソフトウェアの用意や設定が不要になります。
      システムのバージョンアップやセキュリティ対策も任せられますが、こちらもランニングコストが必要になります。費用の目安としては、オープンソース型CMSより高く、パッケージ型CMSより安くなる傾向が多いように思います。

    CMSを利用する際は、上記の3タイプから選ぶことがほとんどです。さらにご自身のサイト運用に合わせて、細かな項目も比較していきましょう。

    • Webサイトのページを動的に生成できるか
    • 複数のデザインが保有できるか
    • EC機能に対応しているか
    • 国内製か海外製か
    • 多言語に対応しているか
    • コストは見合っているか
    • 利用している人の評価はどうか

    など、構築したいWebサイトの目的や、現状のWebサイトの問題点などを基準に精査することで、よりリスクを抑えて利用することができます。

  3. CMSのメリットとデメリット|神戸市のWEBデザイン・ORDERweb|オーダーウェブ

    CMSのメリットとデメリット

    よくメリットとデメリットを簡潔にまとめてあるサイトがありますが、ここでは少し深堀りしてピックアップしていこうと思います。ただし、実際は制作者のスキルに左右される場合もありますし、自身で作るのか、制作者に任せるのかによっても変わりますので、目安としてお考え下さい。

    メリット

    • Webサイト・マルチドメインの更新・管理が行いやすい

      Webサイトのコンテンツ(テキストや画像、動画データなど)の素材データ、レイアウト情報、構築ルールなどを一括管理できる為、スピーディーにホームページ全体を運用することができます。

    • 専門的な知識が少なくても直感的な操作で利用できる

      ある程度の基礎知識・操作方法などは必要になりますが、一から組むより遥かにハードルは低くなります。CMSによって数に違いはありますが、デザインテンプレートも豊富に用意されています。

    • 複数のスタッフで分業がしやすい

      ひとつのWebサイトに対して複数のログインIDやパスワードを発行し、担当部署ごとや専門スタッフごとに作業を行える為、サイト更新業務を分業化しやすくなります。

    • サイト内のリンク切れを防止しやすくなる

      ホームページ内でリンク切れが発生することは、検索エンジンの評価に悪影響を及ぼしかねません。また、ホームページを利用するユーザーにとっても、離脱してしまう原因になります。CMSを利用している場合、Webサイト全体を一括更新・管理を行う事ができますので、リンク切れを防止しやすくなります。

    • テンプレートを複数持っておくと、デザインの切り替えが行いやすい。

      CMSでは、テンプレートやテーマと呼ばれる「デザインや機能がパッケージになったもの」が用意されている事が多くあります。これを複数用意しておくことで、デザインの切り替えを簡単に行うことが可能です。

    デメリット

    • 利用したいCMSを選定する必要がある。

      実際の制作では、シェア率が高いWordPressを利用する事が多くなると思いますが、世界には数百以上のCMSがあります。何が良くて何がダメなのか?など選定を行うだけでも、最低限の知識が必要になる場合があります。

    • 基本操作の勉強・習得が必須になる。

      利用したいCMSによって操作方法が大幅に異なる場合があります。コンテンツの作成・更新自体はさほど難しくないと思いますが、デザインの変更やプラグインを活用する場合は、操作難易度があがる可能性があります。

    • セキュリティ対策が必要になる。

      特に無料のCMSを利用される場合は、オープンソース型CMSであることがほとんどです。ソースコードが公開されている為、使われやすい反面、セキュリティの穴を見つけてサイバー攻撃されやすくなるということでもあります。

    • バックアップを行う作業が増える

      CMSを利用しない場合は、作成データをサーバーにアップロードする為、必ずデバイスにデータが残ります。ですが、CMSはインターネットを経由してコンテンツを更新できるため、デバイスにデータが残りません。トラブルで消失した場合や人為的ミス・バグに備えて、バックアップが必要なります。

    • 例外的なデザインが作りにくい。

      初心者の方でもデザインテンプレートを使用してサイトを作れますが、季節による特集サイトや月ごとのキャンペーンサイトなど、デザインの異なるページを作る事は容易ではありません。こういったページが多くなる場合、余計なコストが掛かるだけでなく、割高になる可能性があります。

    いかがでしょうか?ここまでが、おおよそのメリットとデメリットになります。Webサイトの運用方針・使い道によっては"簡単にサイトが作れて誰でも運用できる"とはいかない事が分かると思います。
    ではここからもう少し掘り下げていきます。ホームページを作る際に、世界でシェア率が高いCMS「WordPress」を利用した場合と、CMSを利用せず通常のHTMLで作った場合の違いを比べていきます。

    比較 WordPressで作るサイト 通常htmlで作るサイト
    手軽さ 屋外・屋内問わず、ブラウザがあればログインして編集することが可能。 FTPに繋いで各ファイルをアップしないといけない為、パソコンで作業することが基本となる。
    構築 独自の仕様に沿って作らなければいけない為、構築に時間が掛かる。構築手段が限られている為、柔軟性に欠ける。 自由で柔軟性がある為、様々な手段を使って制作することができる。作業効率化の為のさまざまな工夫が可能。
    制作費用 技術がない方の方が安く済む可能性がある。制作会社に任せる際には、工数の影響で費用が高くなる傾向がある。 実装したい機能やデザインなど、作り方次第で予算に合わせた制作が可能。
    テーマ もともと用意されているデザインや機能を使って、素人の方でもお洒落なサイトを持つことができる。 デザインや機能など1から作る事になる為、完全にオリジナルのサイトが制作可能ですが、作る人の技術によって左右されてしまう。
    柔軟性 Wordpressの仕様に沿って制作する為、例外的なページの制作は難しい。 基本的には何でもできる為、特殊なデザインや複雑な機能のサイトも制作することができる。
    プラグイン 用意されているものを使う事で、様々な機能のシステムを利用できる。ただし目的や希望に沿ったプラグインがない場合もある。 プラグインは無い為、システムを自作する必要があるが、一定の知識があれば柔軟なシステム構築が可能。
    フォーム プラグインを使うことで簡単に実装することができる。 PHPを使って制作することになる為、時間が掛かる。目的や希望に合わせて構築・改良できる
    SEO対策 ある程度最適化はされているので、素人の方でも一定の水準が保てる。 SEOの最適化を自分で行う必要があるが、SEOの知識があれば高水準の対策が可能。
    運用管理 複数人で手軽に編集することが可能。ただし不具合が発生した場合、素人では収集できなくなる場合がある。 HTMLに明るければ、よほど複雑なシステムでない限り、問題は起こりづらい。
    セキュリティ バージョンの更新や利用する人数分のアカウント管理に注意が必要。オープンソースの為、スパムなどの対象になりやすい。 システムで動いていない場合は、基本的に問題ない。FTP情報の管理が必要になる。
    将来性 やりたい事の内容や規模によっては実装不可能になる場合がある。 規模や内容に応じて必要な技術を組み合わせて、最適な方法で構築することができる。

    いかがでしょうか?やはり一長一短であることが分かると思います。CMSはあくまでシステムですので、知識が全くない方が低コストで運用しようとすると、結局良い物が作れないことが多いです。ご自身で作られる場合は、せめてアドバイスをくれる専門の方に頼る事をおすすめします。

  4. CMSが適しているサイトと適さないサイト|神戸市のWEBデザイン・ORDERweb|オーダーウェブ

    CMSが適しているサイトと適さないサイト

    CMSには多くのメリットがありますので、適しているサイトであれば大きな武器になります。ですが、万能なシステムではありませんので、どんなサイトでも適しているわけではありません。目的によっては導入しない方がいい事も多くありますので、自身のサイトが適しているのかを把握しておきましょう。

    CMSが向いているサイト

    • 更新頻度が高い

      CMSであれば更新が容易に行える為、それほど特別な知識が無くても問題ありません。更新に多くの時間を掛けていた場合、大幅に削減できる可能性が高くなりますので、大きなメリットとなります。

    • サイト内のページ数が多い

      総ページ数が数千にまでなってきた場合、更新も苦労することが多くあります。CMSは管理画面で、サイト上の全記事一覧やカテゴリー分けして表示できるものも多くありますので、ページ数が増えた場合でも確認・編集がしやすくなります。

    • 複数人で管理を行う

      Webサイトの制作・運用は役割も多く、複数人で管理を行うと人為的ミスも比例して起こりやすくなります。CMSであれば、追加編集やデータの管理・共有が行いやすくなりますので、複数人で運用・管理したいと思われている場合は適しているでしょう。

    CMSが向いていないサイト

    • 更新頻度が少ない

      CMSは更新と管理に長けている部分が強みになりますので、そもそも更新頻度が少ない場合は大きなメリットを得られません。ただし、すでにページ数が多い場合や将来大幅に増やす予定がある場合は、検討の余地があります。

    • ごく小規模なWebサイト

      CMSは大幅にページを増やしていくようなサイトに向いていますので、総ページ数が数十ほどのホームページであれば、CMSで運用するメリットは低くなる可能性があります。

    • ページによってデザインが変わるサイト

      CMSはデザインテンプレートを使って構築することがほとんどですので、例外的なページデザインを施すことが難しくなります。その為、キャンペーンページや特集ページなど、デザインが変えて作りたい場合、多くの制限を受けてしまいます。

  5. まとめ|神戸市のWEBデザイン・ORDERweb|オーダーウェブ

    まとめ

    いかがだったでしょうか?CMSは非常に優秀なツールですが、単純に導入すればメリットだけがあるものではないので、ご自身のWebサイトの目的や状態、リスクを考慮したうえで「どのように運用していきたいか」のビジョンが重要になります。
    通常のHTMLで構築する場合も、CMSで構築する場合も得意不得意があります。
    なんでもかんでもCMSで作っている制作会社をよく見かけますが、格安ホームページでないかぎり、制作費用も通常のHTMLと比べるとコストが高くなる傾向にありますので、よく検討することをおすすめします。

    ご自身で作られる場合はお力になれませんが、ご相談いただければ通常HTMLとCMSを組み合わせて制作することも可能です。必要な部分がある場合、ピンポイントでCMSを組み込むことで、コストを抑えつつ柔軟なサイト作りが可能になります。
    ここまでお読みいただき、ありがとうございました。本記事を参考にCMSについて理解を深め、適切なCMSの検討をしてください。